北海道新幹線開業へ WBFリゾート、ホテルシエナ元町買収 西部地区、投資相次ぐ
WBFリゾート(札幌、「ジオ北海道」を社名変更)が、昨年の「函館グランドホテル」(函館市宝来町)に続いて、営業停止中の「ホテルシエナ元町」(同市末広町)を16日に買収したことが明らかになり、 北海道新幹線 開業を控えた函館・西部地区への各企業の投資が顕著になってきた。
金森赤レンガ倉庫のあるベイエリア、旧函館区公会堂などの洋風建築が集まる元町かいわいを中心に、西部地区は観光地として高い人気を誇る。
ベイエリアには4月、ハンバーガーチェーンのラッキーピエログループ(函館)が函館市内最大店を出店。家電量販大手のラオックス(東京)の赤レンガ倉庫への出店も決まった。
相次ぐ投資の背景には、国際定期便増便による台湾人・中国人観光客の急増に加え、来年の新幹線開業で国内観光客の増加が見込まれていることがある。
WBFが昨年3月から運営する函館グランドホテルも年間稼働率約80%と好調で、佐賀勇悦総支配人は「新幹線や国際便増便で増える観光客を取り込みたい。(ホテルシエナ元町は)グランドホテルの別館的な扱いになる」と話す。
両ホテルのある十字街は衰退の一途をたどってきたが、5年ほど前から、歴史的な街並みなどにひかれ新規出店する店などが増えているという。商店街組織「協同組合十字街商盛会」は今回のホテル買収について「この地区の大きな建物に灯が入るのは、まちのにぎわいにつながる」と歓迎する。
北海道新聞掲載記事より(2015/04/17)