北海道新幹線・来年3月開業 峠下地区に道の駅 七飯町、17年度に
【七飯】町は新年度から「 道の駅 」の基本構想策定に着手する。 北海道新幹線 の 新函館北斗駅 から2・5キロ離れた峠下地区で、道南の観光情報を提供したり特産品を販売したりすることで、観光客や地元住民の集まる拠点にしたい考え。2017年度のオープンを目指している。
道の駅は24時間使用できる駐車場やトイレを自治体が設置し、国交省が登録する施設で、道南では函館市南茅部地区や森町などに計12カ所ある。
北海道新幹線の開業にともない、同駅周辺の交流人口の拡大が期待されることなどから、中宮安一町長は13年9月、町長選に3選を目指し出馬を表明する際、峠下地区を「道の駅エリア」として発展させる構想を示していた。
予定地は、国道5号沿いの土産品店「北海道昆布館」付近で、新幹線の駅から車で5分ほど。周辺には地場のハンバーガーチェーン「ラッキーピエロ峠下総本店」もある。町は道の駅を拠点に新幹線の待ち時間を過ごしてもらいたい考えだ。
館内では、大沼をはじめとした道南地方の観光情報を紹介するほか、七飯産のリンゴやワインなどの特産品を販売。「西洋農業発祥の地」をテーマに、開拓使が開設した農業試験場「七重官園」などの歴史も紹介する予定。観光客だけではなく、地元住民の利用も視野に入れるほか、海外から訪れる観光客らの利便性向上のため、公衆無線LANの整備も検討する。
町の計画は1月末、国交省が整備を支援する「重点道の駅候補」に選ばれた。今後は函館開建の協力を得ながら基本構想を練り、交付金を活用できる「重点道の駅」選定を目指す。
中宮町長は「北海道新幹線の開業効果を最大限に生かすことができる拠点施設となるよう、整備を進めていきたい」と話している。
北海道新聞掲載記事より(2015/02/03)